筋肉トーク

全身トレーニングよりも分割法?知らないと損する効果が出る筋トレの組み方

全身トレーニングよりも分割法?知らないと損する効果が出る筋トレの組み方

今回は分割法についてお話したいと思います。

全身法と分割法の歴史

分割法というのは、全身をいくつかの部位に分けて、別の日にトレーニングしていくという方法なんですけれども、実はこれですね、20世紀の半ば以降に流行り始めた方法です。
ウエイトトレーニングというのは、20世紀初めぐらいから始まっていたんですけれども、最初のうちは、ほとんど1日で全身を鍛えるということが一般的なやり方でした。

下から持ち上げるクリーンアンドプレスですとか、そうした全身的な動きをやることが結構一般的でしたので、それも含めて1日に全部をまとめてトレーニングするということが、最初は一般的だったんですね。

1950年代ぐらいになって、ボディビル的なトレーニングがだんだん一般的になってきまして、体をいくつかの部位に分けてトレーニングするという方法が出てくるようになりました。
ですので、分割法はまだ歴史が長いとも言えないような方法でもあるんですけれども、実はですね、ノーチラスマシンという、非常に優秀なマシンを作ったアーサー・ジョーンズなんかも、1日に全身をトレーニングするということを結構勧めていました。

全身トレーニングのメリット

全身のトレーニングをするということは、例えば、それを週に1回とか週2回やるということによって、完全休養の日を結構多く取ることができます。
ですので、全身を週2回やったら、残りの5日間は休むことができるということで、休養を重視した場合は、むしろ全身を一遍にやる方が効果的というような考え方になります。

私自身もそれを何度か試しまして、2001年ぐらいから4年ぐらい、全身を1日でトレーニングする全身法を取り入れました。
1日でトレーニングするんですけれども、トレーニングの種目を変えて、Aの日は全身をこういう種目でやる、Bの日は別の種目で全身をやるというような感じで、月曜日にある種目で全身を構成し、木曜日に別の種目で全身を構成するという感じで、週に2回だけトレーニングするという方法を何年か続けて、ボディビル大会のヘビー級で優勝することができました。

ですので、それぐらいの少ないトレニングでも、1日に全身をやることで、効果が出てくるということが実際にあります。

分割法がオススメな人

分割法よりも全身をやる方が効果があるというような研究もいくつかあります。
ただ、全身を1日でやってしまうのはなかなか難しいです。
筋肉を鍛えるのが得意な人、効かせるのがうまい人は、少なめのセット数でも十分効かせられるんですけれども、少なめのセット数で効かせるのが得意ではない人も結構いますので、そういう人は1つの場所を何セットもやる必要があるんですね。
となりますと、全身を何セットもやらなくていけない、かなりキツくなりますので、そうなると、どうしても分割法が必要になってきます。

ですので、まず分割法を試す場合、全身のトレーニングができない場合は、まず2つに分割することから考えます。2つに分割してもキツいという場合には、3つ、4つ、5つというように、だんだん分割していくわけです。
まず、2つに分割する場合、どのような方法があるかと言いますと、有名なのはプッシュプルという方法です。
プッシュプルというのは、押す筋肉と引く筋肉に分けてトレーニングするというものですね。
例えば胸ならベンチプレス、肩でプレス、上腕三頭筋だったらナローベンチプレスという感じで、胸・肩・三頭それを一遍にやるプッシュの日、
そして、背中のようなローイングとかチンニングの引く日、その日に脚もやっちゃいます。
ですので、胸・肩・三頭をプッシュ、背中とか脚をプル、この2つに分けてやるのがプッシュプル法というもので、1980年代ぐらいから行われるようになりました。

二分割の別の方法

プッシュプル法とは別に拮抗筋を組み合わせるという方法もあります。
これは、1日でプッシュとプルの両方を組み合わせる。
例えば、胸のプッシュと背中のプル、これを1日でやる。
残りの肩・腕・脚を別の日にやるというような、拮抗筋を組み合わせる方法もあります。
一般的なのはまずプッシュプル法、そして拮抗筋を組み合わせる方法、
この2つがメインですね。

二分割法としてはこのような分割が一般的な方法となります。
①胸・肩・三頭/背中・二頭・脚
②胸・背中/腕・肩・脚

バルクアップに効果的な三分割法

例えば胸と背中だったらなんとかなりますけれども、肩・腕・脚ってなると結構キツいです。そういう人は、三分割でやりましょうということになります。

1980年代にですね、リーヘイニーという、非常に有名なボディビルダー、何回もオリンピアで優勝してるんですけれども、その人のやっていた分割法が三分割で、胸・背中/脚/肩・腕という三分割の方法でした。

私もリーヘイニーのトレーニング方法を雑誌で読んで、「真似してみよう」と思って、胸・背中/脚/肩・腕の組み合わせでやって、かなり効果を得ることができました
ですので、三分割の場合はそのような方法もあります。

プッシュプル法を三分割でやる方法もあります。
その場合、胸・三頭(プッシュ)、背中・二頭(プル)、肩と脚を残りの3つ目にやるという感じですね。
このような感じで、三分割法というような分け方ができます。

山本先生が一番実感があった方法

私が個人的に1番やって伸びた、学生時代に結構やっていたんですけれども、それが四分割です。四分割といっても色々あるんですけれども、自分の場合は胸・二頭/脚/肩・三頭/背中というものです。
この四分割で、私はかなり伸ばすことができました。
四分割と言っても、4日間連続でやるのではなくて、
胸・二頭、脚、休み、肩・三頭、背中、休み

この四分割法をトレーナーとして、いろんな人に勧めて、かなりバルクアップの効果を得ることができています
この四分割法もいいんですけれども、その他にも色々試した結果、中5日ぐらいでトレーニングするのが1番良いというような結論もありまして、四分割だと中5日でやるのがちょっと厳しいんですね。ということで、三分割でお勧めする方法が結構多いです。
三分割ですと、さっきの胸・背中/肩・腕/脚
この3つに分けて中5日で回していくという方法をバックアップしたい人にはよく勧めています。

ダイエットに効果的な分割法とは

バルクアップの場合は、三分割とか四分割が効果的なんですけれども、ダイエットの場合は、もっと空けるという方法もあります。
なぜかというと、例えば胸/背中/肩/腕/脚というような感じで五分割にするんですね。
そうすると、1回のトレーニング時間が短くなります。
1回のトレーニング時間が短くなるということは、コルチゾールも少なくなる。さらにオーバーワークにもなりにくくなる、そして、トレーニングする日が増えます。
五分割ということは、トレーニングする頻度が増えるんですね。
完全休養の日がなくなるということは、代謝が上がっている日が多い、つまり五分割、あるいは6分割ぐらいにすることによって、毎日トレーニングで代謝を上げることができます。
1回のトレーニング時間は短いですので、コルチゾールも出にくいということもありますので、ダイエット中などはそのように多くの分割をするというのも、とても良い方法になります。

あと、アンチエイジングで成長ホルモンを出したいという場合も、短いトレーニングで成長ホルモンを出すことができますので、五分割、六分割は効果的となります。

オススメの分割法まとめ

結論としましたら、全身を一遍にやる週2回のトレーニングもバルクアップに良いですし、三分割、四分割でやるのもバルクアップに良い
そして五分割、六分割という風に細かく分けることによって、ダイエットには効果的となるというようなことになります。

今回、いろんな分け方について紹介しました。
自分に合ったもの、そして特に鍛えたいところを最初に持ってくるようなやり方で、プログラムを組んでいただければと思います。

コメント